「せっかく念願の歯の白さを手に入れたのに、ホワイトニング後に知覚過敏になってしまった」とお悩みの方はいませんか?
この知覚過敏のせいで、アイスや冷たい飲み物をを口に入れるとピリッと痛むので、食事が楽しめなくなるのは残念ですよね。
ホワイトニングで知覚過敏が起こってしまう原因と防ぎ方はあるのでしょうか。
ホワイトニングをして知覚過敏になる原因
ホワイトニングをした後に知覚過敏になってしまうケースの多くは、歯の健康状態に原因があります。主なものを挙げると、以下の4つ。
- 虫歯がある
- 歯周病がある
- 歯が削れている
- 歯の表面にひびがある
ホワイトニング後に起こるしみたような痛みも、これらが要因で引き起こされるといわれています。
上記の歯のトラブルが起きているときは、歯の表面のエナメル質といわれる層が失われている状態なので、歯の奥にある「象牙質」という部分がむき出しになっていることが多いです。
この象牙質にホワイトニング薬剤が触れると、さらに強い痛みを感じてしまうのです。以下でその仕組みを詳しく解説していきます。
痛みを感じているのは「象牙質」
ホワイトニングの薬剤では、「過酸化尿素」や「過酸化水素」と呼ばれるものが使われています。
これらの成分が含まれている薬剤は、歯を白くしてくれるだけでなく、歯の表面(エナメル質)を溶かしてしまうことも。
エナメル質の下には、象牙質と言われる神経のようなものになっているのですが、実際に「痛い」「しみる」と感じているのはこと象牙質です。
象牙質は熱いものや冷たいものなど、あらゆる刺激を痛みとして感じとってしまいます。
ホワイトニングによってエナメル質のコーティングが薄くなった象牙質は、今まで以上に痛みを感じやすくなってしまうんですね。
多少歯の表面が溶けてしまっても、48時間ほどたつと自然治癒しようという力が働くのですが、逆にホワイトニング後48時間はとくに痛みを感じやすい時間帯と言えるでしょう。
この痛みは、多くの人が感じるものですが、歯の表面などに何らかのトラブルを抱えた状態でホワイトニングをすると、痛みを強く感じたり、場合によっては知覚過敏へと発展してしまいます。
痛みが起きる原因は、口のトラブル以外にもある
お口の中の原因以外にも、下記のような原因で痛みが起こることもあります。
- ホワイトニングのやりすぎ
- 強すぎる薬剤の使用
- 歯の乾燥・温度上昇
ホワイトニングをやりすぎると、歯が健康な人でも知覚過敏に
歯を白くしたいからと言って、ホワイトニングをやりすぎてしまうと、いくら健康な歯を持つ人でも知覚過敏になってしまいます。
あまりにも高頻度、または長時間にわたるホワイトニングはしないようにしましょう。
特に自宅でマウスピースなどを使って、自分でホワイトニングをしている方は、定期的に歯医者さんのカウンセリングを受けながら勧めていくことが重要です。
強すぎる薬剤を使わないよう注意しよう
あまりにも強い薬剤を使ってしまうと、当然エナメル質が溶けていくスピードも早くなってしまいます。
基本的に歯医者さんで使われている薬剤は厚生労働省の認可を受けているものなので問題ありませんが、注意すべきなのは輸入品のホワイトニング薬剤です。
歯のコンディションも重要な要素!
歯が乾燥してしまったり、歯の温度が高くなったりしてしまっても、知覚過敏になりやすくなってしまうことも。
歯が乾燥すると歯の表面にある唾液がなくなってしまうのですが、唾液は普段歯の表面を保護してくれています。
歯医者のホワイトニングでは、最新の機材を使っている場合、歯にライトを当てることがあります。その際に歯の乾燥や温度の上昇が起きて、より知覚過敏になりやすくなるのです。
ホワイトニングの知覚過敏によるしみや痛みの予防・対処法
施術前にしっかりとカウンセリング・治療を!
ホワイトニングの知覚過敏を防ぐための方法として、次の2つがあります。
- 事前に知覚過敏の原因になりうる症状を治しておく
- 知覚過敏になりそうな部分は避けてホワイトニングする
- 濃度が低めのホワイトニング剤を使ってもらう
もし最初に挙げた、ホワイトニング後に知覚過敏になりやすい症状(虫歯や歯周病、歯の表面のひびなど)がある場合は、ホワイトニングをする前にしっかり治療しておきましょう。
たとえば虫歯や歯周病は歯医者でしっかり治すことができますし、歯の表面のひびもつめものなどで改善することができます。
また実際にホワイトニングを行う段階でも、知覚過敏になりそうな歯は避けて施術してもらうことができます。
できるだけ早く歯を白くしたいという場合は、このように一部を避けてホワイトニングし、その後に歯の治療を行うこともできますので、歯科医院で相談してみてください。
元々痛みを感じやすければ、弱めの薬剤を使ってもらおう!
もともとエナメル質が薄いなど、痛みや知覚過敏を起こしやすい状態のときには、濃度が低めのホワイトニング剤を使うことも一手。
(ただし、濃度が低いと効果が弱まり、歯が白くなるまで時間がかかるといった難点もあります。)
歯に何らかの異常を抱えた場合のホワイトニングは、通常よりも痛みを強く感じたり、知覚過敏になりやすいといったリスクがあるので、事前のカウンセリングをしっかりと行うようにしましょう。
痛みやしみが出たときの対処方法
ホワイトニングによる対処方法には、次の3つがあります。
- ホワイトニング後48時間、冷たいものの摂取を避ける
- 歯科医師から鎮痛剤を処方してもらう
- 知覚過敏用の歯磨き粉やフッ素ジェルを使う
ホワイトニング直後の歯の膜が剥がれた状態では、冷たい食べ物や飲み物はより一層痛みを感じます。
口内の唾液でこの膜は再形成されるので、痛みを感じたくないのであれば、ホワイトニング後時間は冷たい食事や飲み物を避けましょう。
また歯科医院でのホワイトニングであれば、鎮痛剤を事前に処方してくれることもあります。鎮痛剤を飲んでいれば痛みは感じないので、医師に相談をしてみましょう。
帰宅してからは、知覚過敏用の歯磨き粉やフッ素のジェルなどを使ってホームケアをして、悪化をしないように努めましょう。
それでも痛みが引かない場合は、早めに歯科医師に相談をするようにしてください。
ホワイトニングを気持ちよく行うために…
ホワイトニング後に不快な思いをしないためにも、日ごろの歯のケアをしっかりとして、ホワイトニングを開始する前に口内環境を整えておくようにしましょう。
せっかくの白い歯を手に入れても、痛みを感じていたらもったいないです。
ホワイトニング後を気分よく過ごすためにも、前述のことを心がけてくださいね。